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Marc Andreessen のブロックチェーン洞察から ArcBlock の技術ロードマップを読み解く

冒志鸿(ArcBlock 首席架构师、首席执行官)
ArcBlockDapps

執筆: 冒志鴻(ArcBlock チーフアーキテクト、CEO)

Marc Andreessen は、技術で世界を変えてきた先駆者の一人です。1990 年代に最初のグラフィカル Web ブラウザー Mosaic の開発に携わり、元 SGI 創業者 James Clark と Netscape を設立してインターネット商用化の波を起こしました。Netscape が Microsoft に敗れた後も第一線で活動し、共同創業した Andreessen Horowitz(A16Z)は Facebook、Twitter、Groupon、Skype などへ投資するとともに、早くからブロックチェーンへ大規模投資した VC の一つです。最近では Crypto Fund III が 22 億ドル超を調達しました。

先日、Andreessen はテクノロジーブロガー Noah Smith のインタビューでブロックチェーンについて一連の洞察を語りました。その多くは私たちの考えと一致しています。

暗号資産とブロックチェーンへの理解は、まだ「群盲象を評す」の段階

Andreessen は、暗号技術には多くの側面と説明方法があり、人は一部だけを捉えがちだと述べます。通貨に注目して、国家から人を解放する制度と称賛する人も、経済の安定や徴税を脅かすと非難する人もいます。しかし、より本質的なのは、暗号技術がアーキテクチャのレベルでテクノロジー、ひいては世界の仕組みを変え得ることです。

中信出版集団から刊行した『ブロックチェーン実践:技術革新からビジネスモデルへ』でも、誕生から 12 年を経てもブロックチェーンは初期段階にあると指摘しました。新技術を探るには、まず部分を分解して理解し、知識を積み重ね、誤解を正して全体像を組み立てる姿勢が必要です。

ArcBlock は、ブロックチェーンをコンピューター、ソフトウェア、インターネットの進化の産物と捉えます。暗号学や経済学の成果を融合していますが、技術的な幹はコンピューター科学であり、ネットワーク、帯域、計算能力の制約を受けます。大きな価値を生む一方、万能薬ではなく、誤用すれば逆効果にもなります。

デジタル通貨や DeFi で先に成功したため、部分的・誤った理解が普及の妨げになっています。『ブロックチェーン実践』と『2020 ブロックチェーン漫遊ガイド』は、読者が誤解を解き、本質を理解して自ら判断する助けとなることを目指しました。

ブロックチェーンと分散型アプリがソフトウェア開発のパラダイムを変える

Andreessen は、暗号技術による転換の核心を、互いに信頼しない多数の参加者が合意と信頼を築く「分散型コンセンサス」だと捉えます。インターネットになかった能力であり、可能性を実現するには 30 年かかるでしょう。通貨は最も単純な応用で、インターネットネイティブな契約、融資、保険、実物資産の所有権、NFT、DAO などへ広がります。

ArcBlock は Dapp により、中央集権的プラットフォームの支配から利用者を解放し、デジタル世界で ID、データ、資産を自主管理できるようにします。インターネットを分散型という原点へ戻し、信頼と価値を運ぶネットワークへ進化させ、人と人、人と機械、機械同士の協業を広げます。

ソフトウェアのコンポーネント化は開発者の長年の理想です。ArcBlock の Blocklet フレームワークはその重要な一歩であり、Blocklet は ArcBlock が定義した ABT Node 上で動くサーバーレスアプリケーションプロトコルです。開発者はレゴのように Dapp を組み立て、無限に拡張できます。DID を採用することで従来よりコンポーネント化しやすくなり、ABT Node と Blocklet はこのパラダイム転換を体現します。

ArcBlock は、自己主権型 ID、自己主権型データ、自己主権型コンピューティングを一体化し、各業界のアプリを開発、配備、運用できる基盤を築いています。

ABT Wallet は W3C DID 仕様に準拠した世界初の分散型 ID ウォレットです

  • 自己主権型 ID:W3C 準拠の DID と Verifiable Credentials(VC)により、利用者が ID を管理し、Dapp、コンポーネント、アカウント、資産、インタラクションに一意の識別子を与えて、安全な認証や資産移転などの相互運用を可能にします。ArcBlock は業界に先駆けて分散型 ID ウォレットを公開し、DID Wallet へ刷新しました。

ABT Node から IPFS 分散ストレージサービスを完全自動で配備、運用できます

  • 自己主権型データ:デジタル活動から生まれるデータは利用者が所有・管理し、自由に移動できなければなりません。ArcBlock は MyData Global に参加し、DID、Blocklet、ABT Node を通じて規格に沿った個人データストレージを実現します。IPFS、Solid などを使った自主保存と詳細な権限管理により、サービス事業者による収集・乱用を防ぎます。

ABT Node Launcher を使い、AWS などのクラウドでノードを起動できます

  • 自己主権型コンピューティング:Blocklet アーキテクチャと DID を統合した ABT Node は DApp の「分散型配備」を実現し、クライアント/サーバー型の主従構造を対等な P2P 構造へ変えます。誰もが低コストで自らの計算基盤を持ち、Dapp を開発、配備、運営、利用できます。

Andreessen の予測どおり、ブロックチェーンの成熟には長い時間が必要です。ArcBlock の基盤は 3 年をかけて形になりましたが、多様な Dapp を支え、エコシステムを育てるには今後も継続的な取り組みが必要です。

暗号技術はインセンティブ面でもソフトウェア開発を革新する

Andreessen は、これまでのオンライン協業は企業の仕組みか Linux のような金銭関係のないオープンソースに限られていたが、暗号技術により、企業がなくても参加者へ直接報酬を支払う無数のインセンティブ設計が可能になると述べます。無償だけでなく報酬があれば、より多くの人がより多くのことに取り組めます。その影響を理解するには 30 年かかるとしても、働き方と報酬の得方を文明規模で変える可能性があります。

ArcBlock はブロックチェーンと暗号 Token を深く統合し、Token と決済を Blocklet 化しています。暗号資産決済、作品やデジタル商品の NFT 化、独自ポイントや暗号資産の発行において、Blocklet と Token の仕組みは共通言語・プロトコルとなり、同じ接続部を持つレゴのようにコンポーネントやアプリを接続します。

ArcBlock エコシステムはブロックチェーンと Token で構築され、ABT は全リソースの基礎的な会計単位です。ABT Node の計算資源、Blocklet のライセンス、オンラインストレージなどを ABT で計算、取引、流通させ、開発者、サービス事業者、利用者の協業を円滑にします。

Dapp が普及すれば、利用者は自らの ID とデータを管理し、必要性を理解した場合にだけ、安全でプライバシーを守る形でサービスへ利用を許可します。利用者の ID、注意、データを蓄積して第三者へ転売する過去 30 年のモデルは崩れ、Dapp は広告配信プラットフォームから、誰もが消費者にも生産者にもなり、自由に参加し公正に取引できる市場へ変わるでしょう。

このページに関わるもの

用語

  • Dapp

    重要な状態が単一の運営者のデータベースだけに存在しないアプリケーション。何をもって分散とするかはプロジェクトごとに大きく異なるため、有用な問いは「どの部分が外部の人に検証できるか」です。